長く大切にご使用いただく実印・銀行印は、象牙・牛の角・黒水牛・柘など堅牢な天然素材をお薦めします。

尚、吉相印の際には、「生年月日(九星気学)」に基づいて、推奨される適正印材がございますので心留めくださればと存じます。

象牙(IVORY)

印判士達は象牙の注文があると襟を正してから彫れ、と言われるほど。使い込むほど光沢と色味が出てくる逸品。

象牙はアフリカ象の保護のため1989年にワシントン条約で輸入禁止になったが、日本国内では公的な管理のもとで販売が行われており、違法ではない。現在、国内で流通しているものは合法的なもので、一本一本が登録(カウント)されていて日本政府の認定(CITES)シールが付いてくる。購入時の目安でもあり、それ以前に大陸方面より税関輸入された象牙を扱う際には、現状、登録の義務が課せられている。

黒水牛(BUFFALO)

水牛の角を加工した素材で、濡れたような漆黒の光沢が特徴。朱肉を付けた時に黒と赤のコントラストが美しく、判子の定番素材として人気がある。

特に角の中心部分は密度が高く反りや割れに強いので「芯持ち」と呼ばれ印判士達に珍重されている。

黒水牛の多くはタイやベトナム、インドで農耕用として飼われていたが、昨今の現地機械化により現在ではその角は北米大陸より日本に輸入されて判子の素材になっている。

角(うしのつの/CATTLE HORN)

世界中に分布する陸牛の角を加工した飴色の判子。斑[ブチ]模様が少なくて純白や黄色に近いものが貴重とされている。黒水牛と同じく芯持ちが高級品。牛角は「オランダ」という名前で販売されている事もある。名前の由来は鎖国時代の日本人が、外国から入ってきたものは全て「オランダもの」と言っていたことからその名が付いた。という説が有力。昔はオランダが物資の集積地であったため、その地名がついた、という説も。

柘(BOX WOOD)・紫檀(ROSEWOOD)・楓(MAPLE WOOD)

木製印材の代表格は「柘」。ツゲ科の低灌木の木材で国産の高品質なものに「薩摩柘(黄楊)」や「小笠原御蔵島柘(濃茶楊)」など産地名を冠したブランドツゲがあり珍重されている。日本人は柘を古くから利用してきたが、最近では森林資源不足で、一般的にツゲ科の似た木材が安価で利用されている。前者の柘は硬く黄色味(黄楊の語源)が美しい。後者は濃い茶色(重みを感ぜられる)が特徴。共に現在はニス引きされているが、本来のマット系の風合いも稀に存在し貴重品である。

ちなみに、ツゲという字を辞書で引くと「柘植・黄楊」が正解、でも、判子の場合は「柘」一字でツゲと読む。理由は「石みたいに硬い木だから」とか。

木にはとてもたくさんの種類があるが、全てが印材になるわけではない。素材そのものが硬く、緻密で彫刻しやすいもの、と条件は厳しい。余談になるが、判子には木のぬくもりが欲しい、と考える御方は一度いろいろな地域の印章専門店を探索して当たってみるのも風情だろう。思わぬ木の判子に出会えると思う。

 

© 2018.12 西 川 耕 雲 堂

E-mail : m-nishikawa@wing.ocn.ne.jp

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